バングラデシュ調査報告

仏教子ども救援基金のボランティアは7月~8月の間バングラデシュ、ミャンマー、タイ、ネパールを巡り、都市部でのスラムでの様子、農村部の子どもの就学の状況などを見て参りました。

 

その中でもバングラデシュ首都ダッカにあるテスガン駅周辺にあるスラムが特に衝撃的な光景でした。ダッカには多くのスラムがありますが、NGOの手も多くあり、様々なサポートを受けています。しかしここはバングラデシュで有名なスラムにも関わらず、広範囲で人の出入りも激しいので効果的な支援が出来ないこと、政府の土地を不法占拠していて、いつ政府からの撤収があるかも知れないことなどからNGOなどのサポートも受けにくい状況にあります。子ども達にインタビューしたところ、学校にいっていない子ども達が多いことに驚きました。


まずは現地NGOに協力を頼み、テスガンスラムの子ども達を集め、絵本の読み聞かせを始めました。絵本は知識、知恵、情操教育の窓口でもあります。貧困の連鎖を子ども達に引き継がせないため、絵本に触れるきっかけ作りも大事なプロジェクトだと考えます。また毎日スラムに足を運ぶことによって、ここで暮らす人々の詳しい実態を調査も出来ることも狙いです。そして勉強をしたいという意欲のある子どもを発掘し、親への啓蒙活動、職業訓練を状況に応じて実施していきたいと考えております。

テズカオン駅周辺の線路沿いスラム。線路をまたいで屋台が出ている。 
テズカオン駅周辺の線路沿いスラム。線路をまたいで屋台が出ている。 
ゴミを分別する子ども達。スラム内の至る所で子どもが働いている。
ゴミを分別する子ども達。スラム内の至る所で子どもが働いている。
おそらく麻薬かシンナー中毒の子ども。この辺りには大麻・コカイン・ヘロインが簡単に手に入る為、麻薬に手を出す子どもも多い。
おそらく麻薬かシンナー中毒の子ども。この辺りには大麻・コカイン・ヘロインが簡単に手に入る為、麻薬に手を出す子どもも多い。

調査した国の中でもここは特に生活状況が劣悪な為、色々な問題があるでしょう。スラムの出入りも激しいので、意欲のある子どもを見つけても、家庭の状況でいなくなったりすることがあるかもしれません。


しかし当基金は「支援を本当に必要としている子ども」を見つけ出し、助けることを使命としております。あえて支援が困難と言われている場所に入り、「子ども達に光のある未来を」一人でも多く提供できるべく、挑戦していく所存です。

仏教子ども救援基金 代表 二神 成尊

 

仏教子ども救援基金

代表 二神 成尊